ポイントまとめ
- 「特定原材料に準ずるもの」は「特定原材料」の次に重要とされているアレルギー物質
- 「特定原材料に準ずるもの」は21品目ある
- 「特定原材料に準ずるもの」のラベル表示は義務ではなく推奨表示とされている
はじめに
食品の表示にあるアレルギー表示のうち『特定原材料』は知っているけど『特定原材料に準ずるもの』についてはあまり知らない方はいませんか?
またそもそも「『特定原材料』ってなに?」や「『特定原材料に準ずるもの』ってなに?」と思っている方はいませんか?
そこで今回は『特定原材料に準ずるもの』がどういったもので、実際にどの食材が『特定原材料に準ずるもの』として指定されているのかについて解説していきます。
『特定原材料に準ずるもの』に指定されている食材を使用した加工食品は『特定原材料』とは異なりアレルギー表示が必ずしも必須ではありませんが、消費者の健康を考慮して表示することを推奨されています。
そのためぜひ本記事で、基本的なアレルギー表示についての知識を深めて、表示誤りがないようにしていただけたらと思います。
また本記事を作成するうえで参考にした資料を下記にまとめているので、そちらも参考にしてみてください。
※『特定原材料』については別記事にて解説しています。
本記事をオススメしたい方
- 食品の加工の仕事に就いている方
- 食品表示(ラベル)の作成で困っている方
- 『特定原材料』と『特定原材料に準ずるもの』の違いについて知りたい方
- アレルギーについて知りたい方
解説
『特定原材料に準ずるもの』とは?
『特定原材料に準ずるもの』とは日本において『特定原材料』に次いで注意が必要とされているアレルゲン物質の総称です。
この『特定原材料に準ずるもの』に指定されている物質をアレルギーがある方が食べてしまうと発疹や呼吸困難などの症状が出てしまいます。
そのため、国の法律において『特定原材料に準ずるもの』に指定されている物質を使用した加工食品を製造販売する場合は必ず表示ラベルに該当するアレルギー物質を使用している旨の記載を推奨しています。
『特定原材料に準ずるもの』に指定されている品目(全21品目)
現在『特定原材料に準ずるもの』として登録されているのは21品目になります。
その21品目は以下のとおりです。
『特定原材料に準ずるもの』21品目
- アーモンド
- あわび
- いか
- いくら
- オレンジ
- カシューナッツ
- キウイフルーツ
- 牛肉
- くるみ
- ごま
- さけ
- さば
- 大豆
- 鶏肉
- バナナ
- 豚肉
- まつたけ
- もも
- やまいも
- りんご
- ゼラチン
『特定原材料』と『特定原材料に準ずるもの』の違い
『特定原材料』と『特定原材料に準ずるもの』の違いですが、
『特定原材料』の方は、食品表示基準という法律で品目についてしっかり明記されており、かつ表示ラベルに記載していないと表示違反になることを示しています。
一方『特定原材料に準ずるもの』は、表示義務が発生しておらずあくまでも推奨レベルとなっています。
なので『特定原材料』よりは、表示に対する厳しさはありません。
『特定原材料に準ずるもの』を表示しないとどうなる?
『特定原材料に準ずるもの』に指定されている食材を使用していながら、アレルゲン表示をしていなくても、食品衛生法で罰せられることは基本的にありません。
しかし、一部の『特定原材料に準ずるもの』の食材をアレルゲン表示をしておきながら、他の『特定原材料に準ずるもの』を表示していない場合は食品表示法違反になる可能性があります。
例)フルーツジュースで”りんご”、”バナナ”、”キウイフルーツ”を使用しておきながら、表示には”りんご”と”バナナ”のみの表示。
上記のような場合は、表示違反として自主回収が必要になったりと不利益を被る可能性があるため表示をする場合は必ず漏れがないように十分注意して表示をしましょう。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
今回紹介したのは『特定原材料に準ずるもの』についてです。
この『特定原材料に準ずるもの』と『特定原材料』について抑えていれば、アレルゲン表示おいて重要なポイントを抑えたことになります。
もし『特定原材料に準ずるもの』より厳しい基準のある『特定原材料』について、把握していない方がいましたら是非別記事で紹介しているので、そちらもあわせて確認してみてください。
本日のまとめ
- 『特定原材料に準ずるもの』には「アーモンド」、「アワビ」、「いか」、「いくら」、「オレンジ」、「カシューナッツ」、「キウイフルーツ」、「牛肉」、「くるみ」、「ごま」、「さけ」、「さば」、「大豆」、「鶏肉」、「バナナ」、「豚肉」、「まつたけ」、「もも」、「やまいも」、「りんご」、「ゼラチン」の21品目ある。
- 『特定原材料に準ずるもの』は推奨表示項目となる。
- 表示誤りがあると自主回収等が必要になる。
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参考資料
消費者庁:加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック
消費者庁:食品表示法等(法令及び一元化情報) | 消費者庁 (caa.go.jp)
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