【まとめ】食品の容器包装の製造販売には届出が必要？食品衛生法改正についてわかりやすく解説

まとめ～容器包装を製造販売する場合は届出が必要？～

令和3年6月1日に食品衛生法が改正・施行されて食品の器具や容器包装の製造販売においても明確に規制が入ることになりました。

それに伴い容器包装の製造を行う場合は届出を保健所に提出する必要が出てきました。

今回はそんな食品の容器包装の製造にか関わっている事業者において、どんな容器包装を製造していると届出が必要になるのかをわかりやすくまとめ解説します。

プラスチックコップやトレイなどを製造している方は是非参考にしてみてください。

※根拠資料は一番下に載せています。

本記事を読むメリットのある方

これまでは食品の容器包装はネガティブリストを用いて規制していました。

ネガティブリスト制度とは簡単に言うと「この材料を使った容器包装の製造は禁止」制度です。

この制度は弱点は未知の新しい材料で容器包装を製造した場合、新しい材料のため当然ネガティブリストには掲載されておらず、この材料が安全かどうか分からないままタッパーや器具に使用できるようになっていました。

なので、未知の新しい素材を用いた合成樹脂製のタッパーだと、食品に漏出してしまう化学物質が安全かどうかを調べる前に使用ができるという状況になっていました。

そこで今回の法改正でポジティブリスト制度の創設がされました。

このポジティブリスト制度とは簡単に説明すると「この材料を使った容器包装の製造だけ認める」制度です。

これが良いとされる所は、未知の新しい材料で合成樹脂製のタッパーを作ったとしても、その材料がポジティブリストの中に掲載されていなければ使用できないというところです。

なので、安全性が確認されていない合成樹脂製のタッパーなどの製造はできなくなりました。

今回規制の対象となるポジティブリスト制度の範囲としては、「合成樹脂製の器具・容器包装」又は「他の材質の器具・容器包装でも食品に触れる部分に合成樹脂系の素材が使用されている場合」です。

具体例

なので合成樹脂しか使用していない器具や容器包装は対象とはなりません。（例：塗装がされていないグラスや木製の食器など）

今回の法改正で制度化されたポジティブリストの対象品目で器具や容器包装を製造した場合は届出が必須です。

なので該当する方は食品衛生申請等システムで必ず届出を行っておきましょう。

今回のポジティブリスト制度の対象となる品目以外の品目で合成樹脂製の容器包装を製造している場合は、

基本的に禁止されているので今すぐ製造を見合わせて保健所への問い合わせをする事をおすすめします。

今回の法改正はあくまでも合成樹脂関連に対しての規制なので、

完全に天然素材の材料（木材やガラスのみなど）を用いた容器であれば問題なく製造できます。

ただし、食器の塗装材料もポジティブリスト制度の対象となっているので注意が必要です。

肝心のポジティブリスト制度の品目については厚生労働省のサイトを確認してみてください！

厚生労働省（食品容器包装のポジティブリスト制度についてHP）：食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度について (mhlw.go.jp)

厚生労働省（食品容器包装のポジティブリスト制度についてHP）：食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度について (mhlw.go.jp)

厚生労働省（容器包装のポジティブリスト制度を創設した説明資料）：000537820.pdf (mhlw.go.jp)

厚生労働省（ポジティブリスト制度の導入について説明資料）：000706473.pdf (mhlw.go.jp)