食品の表示の作成で原材料の表記でお困りのことはありませんか?
とくに原材料に他の加工食品を使用して新しい加工食品を作る場合の表示方法が分からない方も多いのでは無いでしょうか?
今回は食品表示(ラベル)の作り方のうち原材料名の表示方法について解説していきます。
ポイントまとめ
原材料の加工食品が全体の重量に占める割合に応じて表示方法が異なる
加工原料(マヨネーズなど)を使用して新たな加工食品を製造する場合の食品表示が分からなければ加工原料に使用されている原材料は全て表示しておく
はじめに
食品の表示の方法が分からずお困りの方はいませんか?
食品の表示(ラベル)は食品表示法でとても細かくルールが決められています。
しかし、かなり細かすぎて調べるのも面倒です。
なのに表示方法が間違っていると、いろんな所から指導が入り表示の作成の訂正をしなければならなくなります。
そこで今回はそんな面倒くさいルールばかりの食品表示のうち、原材料名の表示の仕方についてわかりやすく紹介していきます。
しかも原材料名の表示のうち、原材料に加工原料(マヨネーズや小麦粉など)を使用した場合の表示の仕方について解説していきます。
おそらくクッキーやギョウザなどを製造する方は、原材料に加工原料(バターや醤油など)を使用している方がほとんどでは無いでしょうか?
その場合の表示は「バター」や「醤油」だけで表示してはダメな事がほとんどです。
なので本記事でどのように表示を行うべきかを確認しておきましょう。
本記事をオススメしたい方
- 食品表示(ラベル)の作り方が分からない方
- 原材料名の表示の仕方が分からない方
- これから食品表示用のラベルを作成をする方
解説(加工食品を原材料に使用した場合の食品表示の仕方)
原則ルール
食品を製造する際に、加工原料(小麦粉、マヨネーズなど)を使用する場合は、加工食品を使用していることが分かるように表示することが原則となっています。
この表示方法が原則となっているのは、使用した加工原料が別の工場で製造されたものであると分かるようにするためです。
1種類の原材料からなる加工原料(小麦粉など)を使用した場合の表示方法
この場合は一般的な名称で表示すれば問題ありません。
1種類の原材料を使用した加工原料は表示が簡単ですが、次に解説する複数の原料を使用した加工原料の表記が難しいのでなるべくわかりやすく解説していきます。
原材料名 | 小麦粉、砂糖、○○、□□ |
複合原材料を使用した場合の表示方法
マヨネーズなどいろんな原材料を使用した加工原料の表記方法は、一般的な名称を記載した後にカッコ書きでその加工原料に使用した原材料を表記します。
原材料名 | ○○、△△、マヨネーズ(食用植物油脂、卵黄(卵を含む)、醸造酢、香辛料、食塩、砂糖)、□□ |
しかし例外的に加工原料のカッコ書きの原材料の名称を省略表示することができます。
そのパターンは大きく2パターンあります。
パターン1
もし使用している加工原料が以下の3点全てを満たしていたら一部は省略することができます。
- 加工原料で使用してある原材料が3種類以上ある。
- 重量の割合が高い順に並べた場合に、3位以下。
- 割合が5%未満
以上の3つの条件全てをクリアした場合は3位以下の原材料を全て“その他”とまとめることができます。
原材料名 | ○○、△△、マヨネーズ(食用植物油脂、卵黄(卵を含む)、醸造酢、その他)、□□ |
パターン2
もう一つの省略できるパターンとしては、最終的にできた製品の総重量に対して加工原料が5%未満の時は、加工原料の原材料の表示を省略することができます。
原材料名 | ○○、△△、××、□□、マヨネーズ(卵を含む) |
この場合は全体の重量に対する加工原料がそもそも主要な原料にならないため一律で加工原料の源氏量までは書かなくて良いとされています。
なので総重量100gのものを製造する場合に、マヨネーズを5%未満しか使用しない場合は、
マヨネーズの原料までは記載しなくて良いと言うことになります。
加工原料の原材料使用重量が分からない場合
もし加工原料に使用してある原材料の重量が分からない場合は次のいずれかの対応をしましょう。
加工原料(マヨネーズなど)のメーカー・納入先に聞く
加工原料に表示されている原材料を全て製造した加工食品のラベルの原材料名にも表示する
メーカーによっては加工原料の企画書をくれるところもあるので、一度聞いてみるのも良いかもしれません。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
今回紹介した原材料名の表示の仕方は、皆さん迷われるポイントの一つでもあります。
分からずに表示を省略していると、場合によっては省略してはいけないものまで省略してしまい、行政処分に繋がってしまうこともあるので、
表示を作成する際は何度もチェックしてから印刷にかけるようにしていきましょう。
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